イノベーションリーダーの具体像を考える

1)イノベーションリーダーの機能を阻害する要因とは?
<変化を嫌う人>
イノベーションによって、大なり小なり「変化」があります。人は本能的に変化を受け入れられません。変化に対してストレスがあります。人は本能的に安定を求めます。自らストレスの多い変化に向かっていきません。
このストレスへの耐性は、危機感をいかに感じているかによります。具体的には、危機に対するスケール感に左右されます。
スケール感
規模:自分/家族/地球人、会社法人/事業部/本部/部/課/係
時間:明日/1年後/10年後/定年まで/100年後
動機:どうあるべきか、好きか/嫌いか、課題なのか、問題なのか、自己満足か、単なる思いつきか
人にはさまざまな危機感が存在します。少なからず危機感すら無い人もいます。
<変化を嫌う組織>
横のつながり、技術分野横断、サプライチェーンにおけるすべての関係部門のつながりなどが無い、自己完結組織では、イノベーションを起こすことは難しいです。種を育てる組織と人がいないからです。
ある製品やサービスに限定した組織の集まりでは、それ以外の突飛な事(イノベーション)の発生すらしないでしょう。

2)阻害する要因を克服するにはどうすれば良いか?
<危機感の醸成>
その会社で働く人すべてが何等かの危機感を持つ必要があります。そして、その危機のスケール感の認識を合わせていきます。
<なんでもできる組織>
組織の壁を超える。何をしても良いかもしれない。それが出来る環境がある。と皆が考えられる組織編制が必要です。トップはそれを宣言する必要があります。トップの号令が無ければ、このような組織はできません。
<強力なサポータとサポート>
イノベーションの種を持つ人を見つけ、鼓舞し、強力にサポートする仕組みが必要です。
<行動変容>
最初は少しだけ変えます。変化に対する耐性を養い、危機のスケール感の認識を合わせていくためです。その後、変化を徐々に大きくしていきます。